七五三(しちごさん)とは、7歳、5歳、3歳の子供の成長を祝う行事です。
11月15日に江戸幕府第5代将軍である徳川綱吉が長男 徳川徳松の健康を祈って始まったとされています。元来は関東圏地方の風習だったのですが、京都、大阪でも行われるようになり、だんだんと全国に広まっていきました。
近年のように医療が発達していなかった頃は、子供たちが流行り病で命を落とすことも多く、無事に成長して3歳5歳7歳を迎えることができた感謝と、これからも健やかに成長してほしいという願いを込めてお参りします。
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お参りはいつまでにやるのがいい!?
七五三はなぜ11月15日なのか
15日はひと月のうちでほぼ満月になる日です。
2019年では8月15日、9月14日、10月14日、11月12日、12月12日です。
月の満ち欠けは新月に始まり満月になります。新月で願い事をすると満月で叶うといわれています。子供が健康で成長したことを祝い感謝し報告する行事なのですね。
旧暦の11月は収穫を終えてその実りを神に感謝する月です。氏神様への収穫の感謝を兼ねて子供の成長を感謝し、加護を祈るようになったといわれています。
また、年や日にちに十二支があるように月にも同じように十二支が割り当てられています。11月は毎年必ず「子の月」になるのです。つまり子(ね)の月の満月は11月15日というわけです。
7+5+3=15であることから15日という説や11月15日の1+1+1+5=8は八の字が末広がりで演技が良いという説もあります。
11月15日にこだわらない
明治改暦以降は新暦の11月15日に行われるようになりました。現在では15日が平日の場合、仕事の都合などで11月15日にこだわらずに、11月中のいずれかの土・日・祝日に行なうことが多くなりました。また、11月15日の前後一ヶ月ほどの間にお参りされる方も増えているようです。
神社、寺によってはお参りの期間を設けている場合がありますからお参りを希望する日や受付時間など予め確認しておくことをお勧めします。
土日祝日はご家族が揃ってお参りできますし、記念写真も揃って撮影できるので良いですね。大安、友引などお日柄の良い日も合わせて選ばれるとよいです。
北海道等、寒冷地では11月15日前後の時期は寒くなっていることから、1か月早めて10月15日に行う場合が多いようです。
早生まれはいつやる?!
江戸時代に始まった神事であり、旧暦の数え年で行うのが正式となります。
数え年とは
数え年とは生まれた年を「1歳」「1年」とする数え方です。 暦年が変わる(1月1日)ごとにそれぞれ1歳、1年ずつ年をとります。(例:12月31日に出生した場合、出生時に1歳で翌日には2歳となる。また1月1日に出生した場合は、2歳になるのは翌年の1月1日になる)つまり、同年1月1日~12月31日生まれの人は数え年では同い年になります。
最近では数え年にこだわらず満年齢でお参りする人もいます。12月生まれの場合11月15日に誕生日が来ていないので満1歳ですが、数え年3歳になります。ですから12月生まれや、早生まれの場合でも数え年、満年齢のどちらでもよいでしょう。
始まりを1歳とする理由
今年は令和元年(1年)です。元号や学年なども「1年」から始まり「0年」はありません。同様に、生まれて1年目を1歳と考えるのです。妊娠月齢も同じです。0ヶ月がなく1ヶ月から始まる方式となっています。
何月生まれでも元日で一斉に加齢する理由
- 処理の簡便化のため
公的制度・地域行事での年齢基準について、個人ごとに日付で細かく加齢のタイミングを扱うのは煩雑だから。
一日のうち朝生まれでも夜生まれでも区別なく一律に○日生まれと扱い、日の変わり目で一斉に加齢する。それを年単位で、何月何日に生まれても年の変わり目で一斉に加齢するようにしたと理解できます。 - 暦法による問題
太陽暦では閏日が存在します。2月29日に生まれた人は誕生日が4年に一度しかありません。
数え年の計算方法
数え年は、生まれた時点の年齢を1歳とし、以後元日が来るごとに1歳を加算する。
満年齢は、生まれた時点の年齢を0歳とし、以後誕生日前日午後12時に1歳を加算する。
したがって、数え年は元日から誕生日前日午後12時までは「満年齢+2」、それ以降は「満年齢+1」で計算する。
●2019年七五三詣で該当生まれ年
2012年 | 平成24年 | 7歳 |
2013年 | 平成25年 | 6歳(数え7歳) |
2014年 | 平成26年 | 5歳 |
2015年 | 平成27年 | 4歳(数え5歳) |
2016年 | 平成28年 | 3歳 |
2017年 | 平成29年 | 2歳(数え3歳) |
男の子の年齢は?
七五三の年齢は、男児は3歳と5歳、女児は3歳と7歳です。
発祥とされる関東地方では、以下のように考えられています。
- 数え年3歳(満年齢2歳になる年)を「髪置きの儀」とし、主に女児が行う(男児が行う例もある)。江戸時代は、3歳までは髪を剃る習慣があったため、それを終了する儀。
- 数え年5歳(満年齢4歳になる年)を「袴儀」とし、男児が行う。男子が袴を着用し始める儀。
- 数え年7歳(満年齢6歳になる年)を「帯解きの儀」とし、女児が行う。女子が幅の広い大人と同じ帯を結び始める儀。
男の子の場合3歳と5歳の年齢が近いこともあり5歳だけ行うことが多いようです。また、3歳は洋装、5歳は袴でお参りするケースが多く見られます。
お参りの服装
引用元:www.isetan-photo.co.jp
基本的には和装です。洋服でも構いませんが正装でお参りします。
お子さんが主役ですからご両親の服装は洋装で問題ありません。
和装の場合、子供の衣装代、レンタル料、着付け代、美容院代、記念撮影代と出費がかさみますから親さんは洋装が多いようです。
近年ではファッションのレパートリーも増えて、着物のデザインなども様々な種類が見られるようになりました。落ち着いた和風の色だけに限らず、パステルカラーの可愛らしいものなども増えてきています。中には上は振袖で下はスカートといった、洋風の混じったタイプの着物を着せるケースも見られます。
しかし、神社仏閣にお参りする伝統的な日本の行事ですから正装で参加することが良いでしょう。可愛い洋風の衣装は記念写真にとどめておくのが無難です。
七五三の記念写真
「前撮り」というのがすでに定着しつつあります。
七五三の当日に写真を撮るのも良いのですが、お祓いやお参り、食事に行ったりと子供が疲れて寝てしまうかもしれませんね。
フォトスタジオなどでは、可愛らしい着物や小物など揃っていますから好きなもの選んで着ることができます。また専属のメイクさんやヘアメイクさんもいるので、お子さんをとても可愛く、かっこよく仕上げてくれます。予約が必要ですから早めに問い合わせてみましょう。
お参り当日に記念写真が撮れるように神社内にフォトスタジオを併設しているところもあります。事前に確認しておくといいですね。
※ご祈祷中の撮影について
「御祈祷中は写真撮影NG」としている神社が多いようです。フラッシュを焚かなければバレないだろうという考えのかたも散見されます。御祈祷中の様子も是非カメラにおさめておきたい、と考える方は写真撮影OKの神社を探しておくことをおすすめします。事前に神社に許可をもらいましょう。
11月の吉日
1日、4日、7日、10日、13日、16日、19日、22日、25日、27日、30日(赤字は休日)
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
27
|
28
|
29
|
30
|
31
|
1
友引
|
2
先負
|
3
仏滅
|
4
大安
|
5
赤口
|
6
先勝
|
7
友引
|
8
先負
|
9
仏滅
|
10
大安
|
11
赤口
|
12
先勝
|
13
友引
|
14
先負
|
15
仏滅
|
16
大安
|
17
赤口
|
18
先勝
|
19
友引
|
20
先負
|
21
仏滅
|
22
大安
|
23
赤口
|
24
先勝
|
25
友引
|
26
先負
|
27
大安
|
28
赤口
|
29
先勝
|
30
友引
|
まとめ
七五三詣では11月1日から30日の1カ月間に出来るだけお参りしましょう。都合がつかないときや、事情があるときなどはま11月15日の前後1カ月以内(10月15日~12月15日)に行ってもよいでしょう。大安、友引、満月、新月などのお日柄の良い日を選ぶと良いですね。
数え年でお参りするのが正式ですが、困難な時や、都合によっては満年齢でのお参りも良いでしょう。12月生まれや早生まれの場合は満年齢で行うことが多いようです。
衣装レンタルなどフォトスタジオによって予約時期が異なります。当日慌てないように準備しましょう。
正装でお参りしましょう。晴れ着で境内を歩く姿に、多くの参拝者も祝福と微笑みを送ります。